前回のエントリーで禁煙スタートまでの事を書いた。禁煙スタートまでとかサクッと書かれているけど、ここまでの道のりも結構俺としては辛かった。やっぱり脳の快楽を促していた物が一つずつ剥がれていくのでどんどんと鈍感になっていく感覚があるのだ。これは実際の鈍感さよりも自分が自分でなくなるような感覚が多少あってそれも辛さを倍増させていた。
さて、このエントリーでは実際にタバコを吸わなくなって更にニコチン断ちをし始めてから今までの流れを纏めておこうと思う。
実は止めてから最初の二週間ほどは、「血流が増えているような感じがする」「飯が美味いような気がする」という感覚の応援も手伝って、それほど苦労もなく過ぎ去っていった。
だがその後は「眠い」「眠い」「眠い」の連続である。これは仕事が手に付かないほどの眠さであり、この時期はかなり仕事に支障がでた。ただ単純に眠いのであれば普段より多く寝れば対処できるかと感じるかもしれないが、残念ながら四六時中ボーっとしている感じになるのだ。寝ても寝ても寝足りない。今になってよくよく考えると禁煙鬱(ウツ)に近い状態になっていたのだと思う。
ただそれで仕事が出来ないというわけにはいかないので、コーヒーを飲む。頭も働かないのでコーヒーさえ飲めば多少なりとも改善されるのではないか?と考えてガブガブ飲む。少し間を置いてまた飲む。これを繰り替えているある日、仕事が立て込んだ時に飲んだコーヒーがキッカケで悪寒が走って倒れそうになった。
その後はひどかった。単純に気持ち悪くなり嘔吐をする位であればいいのだが、特に辛かったのは強迫観念と、被害妄想、不安感のような物が繰り返し襲ってきた事だった。
説明が難しいのだが、「そんな事自分で制御できるでしょ」的な事まで自分で制御できないのだ。例えば「歩いている人に俺が持っているボールペンを持って襲って傷つけてしまったらどうしよう」とか「ビルの上から飛び降りてしまったらどうしよう」とか意味不明な理由にもかかわらず自分がやってしまいそうで、それ自体が不安と苦しみを生んでずーっと続く感じ。うーん分かりにくいが許してほしい。
後になってカフェイン中毒だったと気が付いた。これで眠さに対抗する手段も一つ無くなる事になる。この一件は本筋の「禁煙」というテーマとはズレるかもしれない。だがこの一件で一つ学んだ事がある「脳は簡単に壊れる」という事だ。ニュースでよく出てくる「心身喪失状態」という状態にもしかしたら人間は簡単になってしまうのかも知れない。
上記のカフェイン中毒の一件から、眠さに対抗する術が減った事で更に禁煙がストレスなってしまう。面白いもので、ここで禁煙を止めた方が良いとは当時思わなかった事だ。多分これも「あんなヒドイ目にあったのにここで引き返すのか?」という強迫観念になり悪い方向に働いていたように思う。
そんな中どうも胸の周り、特に肋骨と肋骨の間の神経周りが痛い。痛みはどんどん強くなっていって3日後位には発疹がでた。痛みで睡眠まで阻害されている状態が続いたので医者に言った所「帯状疱疹」という診察結果だった。
帯状疱疹自身はストレスが原因で昔完治したはずの水疱瘡のウィルスが神経に入り込んで悪さをするといった病気のようだ。ま、ストレスでなる病気の代名詞の一つって感じのようだ。神経を直接攻撃されるのでこれまた激痛で大変だった。一週間ほどで治ったが、医者にはストレスの原因を見つめるように指導された。
ストレスの原因は禁煙しかないので(w)、見つめなおすも何もないんだが、この病気が治った頃から禁煙に対するストレスも同時に少なくなったように今になって思う。
その後はたまに「タバコ吸いたいなー」位の感覚で済むようになり、今に至る。途中で起きた事件・病気なんかは基本的に俺が「アホ」である事が原因の大半を占めているので、禁煙している人が全てこんな事にはならないとは思うが、それだけ禁煙自体がストレスになり、その他の事象へのストレス耐性が減った状態になっているというのは気をつけて欲しいと思う。
たまたま最近友人に禁煙に挑戦をしている奴がいて、その友人がプライベートでの色々なストレスと禁煙のストレスのダブルパンチでかなり「ヤラレている状態」であった。その時に俺がした助言は「一度禁煙止めなさい」であった。
この助言は賛否両論あると思うが、その時俺がなぜそのような助言をしたのかと言えば禁煙は何度も挑戦出来るが、その他のストレスは禁煙していない状態であれば自力で直ぐに解決できるような事なのに禁煙をしている事が原因で思考能力が落ちて自分自身で袋小路に陥っているように俺の目からは見えたからだ。
ここまで全く禁煙しようとした人に向けて役にたたない情報を書き綴ってきたが、そろそろ纏める意味も含め列挙する。
(1) は良く禁煙するための書籍なんかにも書かれている事ではあるんだけど本当に大事だなと思った。禁煙しているとどうしても「ダメになる瞬間」というのが大なり小なりあると思うので、そこを理解してくれる環境は禁煙を始めるにあたって大事な事だと思う。
ある程度変な行動を取っても認められるという環境はかなりストレスを軽減してくれる。俺の場合カミサンの理解がなかったら正直禁煙断念してるか、変な方向に精神を病ませていたかもしれない。
(2) は出来る人と出来ない人が出てくるとは思うけど、自分の気持ち的にも自分以外の人にとっても迷惑をかけないと言う意味でも出来るなら休んだ方が良い。
(3) は禁煙した人しか分からないかもしれない。可愛さ余って憎さ百倍ではないが、タバコに臭いなどに異様に敏感になるのである。多分ダイエットした後にリバウンドのような物だと思うんだが、人生でタバコを吸った事の無い人よりもタバコに臭いに敏感な身体になったりする。
うちのカミサンにも、「電車の中タバコ臭いね」とか「結構この部屋タバコの臭いするね」などと言っていたら、「私より敏感になってしまったねぇ」などと言われてしまった。
なので、禁煙した人間が嫌煙家になりやすいというのは本当かもしれないなぁと思った。精神的な側面もあるかとは思うが、やはり身体が反応してしまうのは厳しい。俺?嫌煙家にはなってないなぁ。むしろ愛煙家に「頑張れ」と言いたいw
ただ歩きタバコだけは止めとけ。あれは思った以上に知らない間に敵を作っているというのが分かった。
以上纏めは終了。